これまで様々な外壁塗装に使われる塗料について詳しく紹介させて頂きました。
今回はフッ素塗料のご紹介です。
フッ素樹脂の技術を使って開発された塗料であり、寿命の長い塗膜を作る事ができます。
そのため、これまでにご紹介したシリコン系塗料の寿命と比べると非常に長い寿命です。
このフッ素塗料の最大の魅力は長寿命であるということですが、その理由はフッ素塗料には大きく5つの素晴らしい性能があるからです。
①耐熱性
フッ素塗料は外壁素材に密着しはがれにくい性質があり、紫外線等の熱から建物を守ってくれます。
紫外線から守る事で外壁の素材の劣化を防ぐ事に繋がるので、経済的な建物にする事が出来ます。
②親水性
親水性があるので、外壁に付着した汚れを雨等で綺麗に洗い流すことが可能です。
一般的な塗料の塗膜と違い塗膜に汚れが付着しにくいので、いつまでも綺麗な外壁を保つ事が出来ます。
③防カビ性、防藻性
この性能により、カビや藻を作らない外壁にする事が出来ます。
完全にカビや藻を防げるというわけではありませんが、付着しても親水効果によりすぐに取り除く事が出来るので、カビや藻を発見したら即座に取り除く事をオススメします。
④耐候性
フッ素塗料は外壁素材にピタっと密着する性質があり、馴染みが良いので耐候性を高くさせる事ができます。
⑤耐摩耗性
耐摩耗性が高いので、光沢の保持を高める事が出来ます。
他の塗料の塗膜の光沢保持はアクリル塗料やウレタン塗料は5年で20%の光沢減少、シリコン塗料は10年で20%の減少なのに比べて、フッ素塗料は20年で10%の減少しかしません。
長年経っても古臭い外壁の雰囲気を見せないのも、フッ素塗料の大きな特徴です。
このようにフッ素塗料は大変優秀で、航空機の外壁塗装にも使われており、信頼が非常に厚い塗料になります。
しかし、優秀なフッ素塗料にも残念ながらデメリットもあります。
1番のデメリットは認知度はまだまだ低いために需要と供給が少なく、費用がとても高額な事です。
シリコン系塗料に比べると2~3倍ほどの価格になります。
また、フッ素系塗料には艶ありしかないので、「マットなツヤなし」が好みの方には、フッ素塗料は不向きです。
フッ素塗料にツヤがある理由は親水性に大きく関わっているので、ツヤなしでは効果を発揮しません。
なので、フッ素塗料を候補に入れる場合はサンプルで光沢の状態を確認する事をオススメします。
費用面などにより、住宅の外壁塗装にはまだまだフッ素塗料は多く用いられていません。
しかし、一度フッ素塗料を行えば長期的な外壁コーティング効果があるので、何度も外壁塗装をする手間を省くことができます。
一度フッ素塗料も検討に入れてみてはいかがでしょうか?