外壁塗装で塗料をどう選べば良いのか悩む方は多いと思います。

その外壁や屋根に使われる塗料の中でフッ素塗料というものがあります。

耐用年数の長さ、耐久性、耐熱性など様々な面で非常に優れている塗料で著名な建築物、宇宙産業など様々なところで活用されています。

今回のコラムでは、フッ素塗料の特徴について解説します。

■フッ素塗料とはどんな塗料か？

フッ素塗料とはフッ素系の樹脂で作られた塗料です。

フッ素の非粘着性、難燃性、耐摩耗性といったメリットが外壁に生かされ、優れた塗膜が作られます。

メンテナンスの手間が省けるため、六本木ヒルズ、東京スカイツリー、横浜レインボーブリッジといった主要な建物にも使われています。

一方で価格が高いため、住宅にはなかなか使われません。

しかし、費用対効果は高いので採用しても後悔することはないでしょう。

■フッ素塗料のメリットとデメリット

フッ素塗料は非常に優秀な塗料でメリットも多い反面、デメリットもいくつかあります。

フッ素塗料にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

以下で詳しく解説します。

◎フッ素塗料のメリット

1つ目はすり減りづらい、汚れづらい、熱に強いことです。
フッ素塗料は耐摩耗性、防汚性、耐熱性の面で非常に優れています。
フッ素塗料は焦げないフライパンに使われていることから、汚れずに綺麗な状態が長持ちするイメージができるでしょう。
他にも耐久性と耐熱性が重要な航空宇宙産業機器にも使われるほど信頼の厚い塗料と言えます。

2つ目は耐用年数が最も長いことです。
外壁は紫外線や雨風によって日常的に劣化していきますが、フッ素塗料はこれらに対する防御力も高いです。
劣化がしづらいので、その分耐用年数も非常に長く、塗り替えをしばらく気に掛ける必要はありません。
住宅の外壁で最も使用率の高いシリコン塗料の寿命は7年から15年ですが、フッ素塗料は15年から20年となっています。

3つ目は高級感のある外観になることです。
フッ素塗料は美しい光沢に加えて、汚れや劣化に強いため住宅に高級感をもたらしてくれます。
値段相応の外観と機能性をもたらすと言えるでしょう。

4つ目は親水性が高いことです。
フッ素塗料は親水性に優れているため、汚れが付着しても外壁と汚れの隙間に水が入り込みます。
そもそも汚れがつきづらく、もし付いた場合でも雨で自然に流れ落ちていきます。
外観の手入れの手間が省けるのは嬉しいですよね。

◎フッ素塗料のデメリット

1つ目は価格が高いことです。
フッ素塗料は優れた塗料である分、価格がウレタン塗料の2倍ほどと非常に高いです。
住宅の屋根に用いられやすくなっていますが、外壁の場合は塗装が広範囲に及ぶため、予算的に断念する方が多く浸透していません。
しかし、耐用年数の長さからコストパフォーマンスには優れているため、メンテナンスが面倒に思う方は試しても良いでしょう。

2つ目は塗り替えが難しいことです。
フッ素塗料は防汚性が高いあまり、上塗りが難しい傾向にあります。
フッ素塗料の外壁の塗り替えに慣れている業者であれば問題ありませんが、なかなか慣れている業者を探すのは困難でしょう。
フッ素塗料を採用する場合は、塗り替えにも対応できるのか確認しておくと良いです。

3つ目はツヤが好きでない方には向いていないことです。
フッ素塗料のツヤは耐久性を高めるため、消せません。
光沢の度合いによるという方は、実際にフッ素塗料で塗装されている外壁を確認しておくと良いでしょう。

■フッ素塗料がオススメな方

フッ素塗料にはメリットとデメリットがありますが、どのような方に向いているのでしょうか？

1つ目は総費用を抑えたい方です。
外壁塗装は寿命を迎える度に塗り直しの工事を行う必要があります。
フッ素塗料の場合は耐用年数が長いため、工事の回数が減り、工事でかかる足場代や高圧洗浄といった費用を負担する回数が減ります。
フッ素塗料自体は高いですが、長期的にみるとコスト削減も可能でしょう。

2つ目は光沢が好きな方です。
フッ素塗料はキラキラとした仕上がりになるため、光沢が目立つ外観が好きな方にはおすすめです。
しかし、場合によっては安っぽく見える可能性もあるため、注意しましょう。

3つ目は広い家に住んでいる方です。
自宅が広いほど、塗装以外でかかる費用もかかります。
フッ素塗料は耐用年数が長いため、長期的に見ると工事の回数が減り、費用の節約につながります。
一方で、家が小さい場合にはあまりオススメできません。

今回のコラムでは、外壁塗装でフッ素塗料を使う場合の特徴について解説しました。

フッ素塗料は価格の高さからなかなか取っつきにくいとは思いますが、機能性と見た目の美しさの点でコストに見劣りしません。

塗料選びの際に参考にしてみてください。

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